皆さん、こんにちは。今日もだらだらしてますか?
「人生に寄り添う1冊を楽しむ人の様子を写真に残したい」
そんな想いと共にスタートした撮っておきの1冊「本とあなたのポートレート」、略して「ホントレート」
41回目となる今回は、お酒とアイドルをこよなく愛するフリーライターが教えてくれた1冊です。
語ってくれた未知の世界の話は半分も分かりませんでしたが、好きがとめどなく溢れ出し、話しているその様子を見ているだけでこちらまで笑顔になってしまう取材となった今回。いったいどんな「撮っておきの1冊」だったのでしょうか、早速教えてもらいましょう。
お話を伺った人
真緒さん
1993年生まれ、埼玉県在住のフリーライター。お酒とアイドル、写真が好き。一般企業に就職後、会社員が向いていないことを悟るや、フリーに転身。現在はインタビューにイベント取材、飲食店取材を主としつつ、撮影・編集もこなす。持ち前のとりあえずなんでもやってみる精神が頼もしい。お仕事の依頼はこちら。
服を着ていることの良さを教えてくれた、1冊。
多くの人で溢れかえる東京駅丸の内口近くのカフェに真緒さんが持ってきてくれたのは女優で元ハロー!プロジェクトメンバー、真野恵里菜さんの写真集『ERINA』でした。衆人環視の中、その肌色成分過多の表紙を見て、ドギマギしてしまったのは言うまでもありません。取り出して何故か得意げな表情をしていた真緒さんの様子が強く頭に残っています。
アイドルが大好きだという真緒さんですが、実はこの写真集は購入したものではなく、貰い物。ちょうどこの写真集が発売されるタイミングで、同じくアイドル好きなおじさんが複数冊買っていたものを1冊もらったのだそう。
「それまでに真野ちゃんのことは知ってはいたけど、大して興味はなかった。私はBerryz工房のオタクだったし、真野ちゃんの歌は辛気臭かったから笑」
ところが、表紙を開いた真緒さんはこれまでに見てきた幾冊もの写真集と、この『ERINA』に写る真野恵里菜さんとの違いに驚きます。
表紙を見て水着だらけだと思った真緒さんでしたが、目を奪われたのは水着の方ではなく着衣の写真でした。
「女の水着の写真集は持ってたけど、服を着て可愛いって思った写真集は真野ちゃんが初めてだった。おっぱい出さなくてもこんなに可愛いんだって驚き。服を着て可愛い写真集の良さを知ったよね」
「イイ体してんな」と思ったという真緒さんですが、真野さんのような体になりたいわけではないのだといいます。彼女にとって真野さんがあくまで観賞用であり、目の保養であるということは、「モナリザをもらったようなもの、自宅がルーブル美術館になった」という独特の表現からも感じられました。
「同じ人間とは思いたくない。目の数と鼻の数、口の数とかが一緒、体のパーツがたまたま一緒だったってだけなレベル。エロすぎてマジで枕の下に敷いて寝てみたよね。夢に出てきてほしくて笑」
真緒さんの言葉があながち誇張されたものではないと、実際に写真集の中を見せてもらい感じました。一分の隙もなく美しい真野さんに写真の向こうから見つめられた時のあの感じ、これは是非とも体験してもらいたいものです。
素材が良い、調理法が良い、1冊。
絶賛する『ERINA』を真緒さんはどんなタイミング、どんな心持ちで“鑑賞”しているのでしょうか。やはり美術館で芸術品と相対する時のように、心静かにページを開いているのでしょうか。
「結構酒飲みながらが多いかな笑 おつまみ…そうおつまみ!見るおつまみ!飲みながら真野ちゃんのミュージックビデオ流しながら読む時もある。この写真集で白米だって食べられる」
この勢いのある言葉たちが飛び出した時、僕自身は全く理解できないのに、大いに笑ってしまいました。決してバカにした笑いではなく、好きだという気持ちが前のめりになったその言葉に清々しいものを感じ、思わず笑顔に。ここまで好きが溢れている言葉、なかなか触れられるものじゃありません。
「シラフではあんまり読まない。シラフの状態だったら他に好きな女、推しがいるから。でも推しの写真集はスタイリング悪すぎてあんまり見る気にならない。素材が良くても調理法が……。真野ちゃんのは素材も調理法も良い。だから推しの写真集よりも見てる。推しのはエロいけど、エロいだけなんだよね。男向けって感じ」
真緒さんは『ERINA』に男性向け写真集ではないものを感じているということでしょうか。そうだとするならば、一体それは何だというのでしょう。
「芸術だよね。顔も、体も。性欲以外で見てる。推しには性欲あるよ。抱いてもらえるもんなら抱かれたいし。でも真野ちゃんに抱かれたいはない。万が一迫られてもそういう感情はない。ただただ美しいんだよね」
何故でしょう。カッコイイ…!と感じてしまったのは。好きだというその偽りのない気持ちを、思いきり言葉にのせて言いきっていたからでしょうか。取材を終えた今でも納得のいく答えは出ていませんが、カッコよかった。
「この写真集がなかったら、着衣の良さは分かんなかった。着衣は良いよ。水着の写真を見て、体のラインを知ったうえで服を着てるところを見るから、妄想ができるからね」
そう言って不敵な笑みを浮かべてビールをあおる真緒さんなのでした。
撮影を終えて
取材前にも、何度か一緒にお酒を飲む機会があった真緒さんは、いつでも熱く“推し”について語ってくれていました。ですから推しの写真集を持ってくる可能性が高いと思っていました。少し驚きましたが、彼女の確固とした考えのもとに選ばれた今回の写真集、確かに魅力的でした。
大都会東京の中でも人通りの多い東京駅近くの屋外で、まさか写真集をまじまじと見ることになるとは思いませんでしたが、とても良い経験ができました笑
また楽しくお酒を飲みたいものです。
というわけで第41回目のホントレートはここまで。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。今後も素敵な人や本との出会いを期待して、バイバイ!
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